Feb 25, 2021

第38回島原城薪能「春の狂言会」

~肥前島原子ども狂言 長崎県地域文化章受章記念~
第38回 島原城薪能
春の狂言会

ご挨拶
第38回島原城薪能は令和2年10月の開催を、新型コロナウイルス感染拡大を予防する観点から延期し、「春の狂言会」として、令和2年に「肥前島原子ども狂言」が「長崎県地域文化章」を受章したお祝いの舞台として、この度開催いたします。
これまで島原城薪能共々、「肥前島原子ども狂言」にお力添えいただいた皆様への感謝とお礼を込めて、子どもたちが講師の和泉流狂言方・野村万禄さんとともに、春うららかな春の島原で皆様を和楽の世界へ誘います。お誘いあわせの上、ぜひお出かけください。
また、令和3年度の第39回「島原城薪能」は10月10日(土)、島原城天守閣前特設能舞台で金剛流能の演目で開催予定です。皆様、ぜひお楽しみに。

日時:令和3年3月20日(土・春分の日)
◎開場/午後1時
◎開演/午後2時
◎終演/午後4時(予定)
※入場無料

会場:島原文化会館大ホール

出演
和泉流狂言方 野村万禄 / 吉住 講 / 吉良博靖
肥前島原子ども狂言

演目
<第1部>
・狂言のおはなし 和泉流狂言方 野村万禄
・肥前島原子ども狂言
・狂言小舞「鶴亀の舞」
・狂言小舞「柳の下」
・和泉流狂言「舟ふな」
・狂言小舞「兎」
・和泉流狂言「附 子」
・狂言小舞「花の袖」
・島原狂言「釣ろうよ」
<第2部>
・和泉流狂言「樋の酒」

太郎冠者 野村 万禄
主  吉良 博靖
次郎冠者 吉住 講
後見 杉山 俊広

和泉流狂言「樋の酒」(ひのさけ)
ある家の主人が太郎冠者に米蔵の、次郎冠者に酒蔵の番を任せて出かけて行きます。二人は小窓を通して会話をしながら主人の帰りを待つことにしますが、次郎冠者が蔵の中の酒を飲んでいることを知った太郎冠者は、なんとかして自分も酒にありつきたいと思い……。

和泉流狂言「舟ふな」(ふねふな)
主人と太郎冠者が西宮見物に行く途中に、神崎の渡しに着きます。冠者が舟を呼ぶのに「ふなやーい」というので、主人は「ふね」と呼ぶようたしなめます。冠者は「ふな」と詠んだ古歌を引いて「ふな」が正しいと言うと、主人も「ふね」と詠む古歌を引いて「ふね」が正しいと言います。さて二人の言い争いの結末は……。

和泉流狂言「附子」(ぶす)
主人は太郎冠者と次郎冠者に、附子という風に当たっただけで死んでしまうという猛毒を預け、取り扱いに注意するよう言い置き出かけます。 しかし、二人は怖いのも見たさに、扇をあおぎながら、とうとう中をのぞきみてしまいます。恐る恐る食べてみると・・・・・・。

島原狂言「釣ろうよ」
昔から庶民により島原で語り継がれてきた狂言を原案に、島原のオリジナルの狂言として、島原城資料解説員の松尾卓次氏による脚本と和泉流狂言師野村万禄氏の演出により平成十八年に創作されました。
鯛は、淡紅色で、姿が美しく、また「めでたい」に通じるところから、縁起のよい魚とされ、祝膳に尾頭付きで用いられる魚です。島原の九十九島沖はいい漁場で、鯛、がんば(フグ)など多くの魚がとれます。目出度い鯛を釣りに行った太郎冠者は何を釣ってくるのでしょうか。今年は肥前島原子ども狂言の「長崎県地域文化章」を受章をお祝し、島原市の歴史と文化の未来への継承と共に、島原子ども狂言のさらなる発展を祈念する「鯛つり」です。

<野村万禄>

1066年東京に生まれる。故・野村万蔵(芸術院会員・人間国宝)の孫。伯父の初世野村萬(人間国宝)に師事。1990年東京芸術大学音楽学部邦楽科能楽専攻卒業。2000年、二世野村万禄襲名。野村万蔵家の別家を興す。現在福岡在住。九州各地に稽古場を開設。一般にも広く門戸を開き狂言の普及と発展に努めている。2004年より島原子ども狂言ワークショップの講師を務める。社団法人能楽協会九州三役会所属。重要無形文化財総合指定保持者。平成22年度福岡県文化賞(奨励部門)受賞。福岡教育大学、筑紫女学園大学、大分大学 非常勤講師。

<肥前島原子ども狂言>

島原ではずっと昔から、島原城で能と狂言が行われていました。「島原子ども狂言ワークショップ」ではこの  城下町・島原ならではの伝統文化をぜひ子どもたちにも伝えようと、江戸時代より島原に能と共に伝わった

狂言を体験しながら、城下町ならではの歴史や文化を学び伝承していくために、和泉流狂言師・野村万禄さんの指導のもと、島原城薪能の舞台での発表を目標に、毎年稽古を重ねています。2007年の火山都市国際会議島原大会や、2012年のジオパーク国際ユネスコ会議の舞台では、世界各国から集まられた海外のお客様の前で、日本の素晴しい伝統芸能をご披露し大絶賛を浴びました。

令和2年(2020)、島原城薪能と連携した、これまでの継続した地域の伝統文化継承の活動に対し「長崎県地域文化賞」が授与されました。今年も島原の歴史と文化を受け継ぐ、島原っ子の晴れの舞台にご期待ください。


感染症対策に関する注意事項
①発熱・咳などの症状が見られる場合には来場をご遠慮ください。
②当日は必ずマスクを着用、手指の消毒など感染予防対策にご協力ください。
③来場者に対して検温を実施します。37.5度以上の発熱症状などが認められた場合は入場をお断りさせていただきます。
④当日、入場口に「来場者用情報記入用紙」を準備いたします。必ずご記入のご協力をお願いいたします。
⑤当日は、通常より入場にお時間がかかりますので、早めにご来場をお願いいたします。


主催:島原城薪能振興会
〒855-0036
島原市高島2-7217 島原商工会議所内
TEL 0957-62-2101

共催:島原市教育委員会・肥前島原子ども狂言協力会

お問い合わせ<事務局内>
TEL 0957-62-2411
FAX 0957-64-3783
MAIL takiginou@shimabara.jp


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